REITの登場で個人でも手軽に不動産投資が可能に
不動産投資の手段が増えてきた理由
なぜ、不動産投資の手段が増えてきたのでしょうか。一番の理由は、地価の下落を止めるためです。
不動産バブルが崩壊した後、地価はどんどん下落を続けました。
地価の下落は、不良債権問題から金融機関の経営に影響をおよぼし、90年代を通じて大型金融破たんを招きました。
「地価の下落を止めなければならない」と考えたお役人さんたちは、あの手この手で個人マネーを不動産マーケットに誘導しようとしました。
その誘導策のひとつとして考えられたのが、少ない資金でも手軽に不動産に投資できる不動産小口化商品だったのです。
その代表が、2001年からスタートした東京証券取引所の不動産投資信託(REIT)市場です。
不動産投資は一部のお金持ちにしかできない投資手段ではなくなった
当初、2本のREITが上場されましたが、いまでは多くの数上場しております。
特にここ1〜2年はブームともいえるほど活況で、上場するREITも急増しています。
東証にREIT市場が創設されたのが、ちょうど地価が大底圏にあった時期とも重なったため、REITの価格もその後は順調に上昇傾向をたどっています。
何よりも、比較的小口の資金で投資できるということが、REITのメリットでもあります。
銘柄によって取引価格が異なるため、一概にはいえませんが、20万円から100万円程度の資金があれば、誰でも簡単に投資することができます。
もちろん、最低1万円から投資できる他の投資信託に比べれば、最低購入金額のハードルが高くなりますが、ワンルームマンション投資などに比べれば、はるかに少額の資金で投資できます。
REITの登場によって、もはや不動産投資は、一部のお金持ちにしかできない投資手段ではなくなったのです。